TWSオプション売却・ロールオーバー用ツール

ここでは、株式の原資産ポジションに対してオプションを取引できる、トレーダー・ワークステーションのオプション売却・ロールオーバー用のツールを見てみましょう。

すでに所有している有価証券を担保にオプションを売却することで、ポートフォリオに追加収入をもたらす可能性があります。

アドバイザーはこのツールを利用することで、複数の口座を同時に効率的に管理し、有価証券のオープンポジションを使って利回り向上戦略を調整することができます。アドバイザーはツールを開くと、口座か口座グループを選択できます。

スプレッドを含むマルチレッグ戦略の場合は手数料が複数発生し、取引損益に影響を与える可能性があることにご注意ください。

株式のロングポジションの場合、株価が上昇すると利益が発生し、株価が下落すると損失が増えます。

株式の既存のロングポジションに対してコール・オプションを売る場合、株価上昇による潜在的な利益は制限されるものの、収入につながります。投資家の手元にはオプションの売却による収益が残ります。

ただし、原株価が満期時に選択した権利行使価格を上回って決済された場合、株式ポジションは、コールの買い手によって、現在の市場価格よりも低い価格で所有者からコールされる可能性があります。

モザイクの場合、「新規ウィンドウ」のメニューから「オプションツール」、「アドバンス・オプションツール」を選択した後、拡張メニューから「オプション・ロールオーバー」または「オプション売却」のツールにアクセスします。

ツールを開くとタブが2つ表示されます。オプション売却のタブと、オプションの既存のオープンポジションをロールオーバーするためのタブです。  メインパネルに既存の銘柄のポートフォリオが表示されます。この段階で、銘柄のシンボル、市場価格、ポジションが表示されます。

株式のオープンポジションに対してオプションを売る手順をまずご説明します。

• ロングポジションをカバー/プロテクトするボタンをクリックします。
• その下の行の、「カバード・コールを売る」のボックスにチェックを入れます。
• ポートフォリオ・ウィンドウにコラムが2つ追加されます。
• 1つはアンカバードの株式の数、もう1つはコール・オプションの表示用で、これは後で自動入力されます。

コール・オプションは1枚で100株をカバーするので、オプションの売りにはその数量が必要になります。チェックボックスは、少なくともオプションを1つ売る在庫がある銘柄に対して利用可能になります。ロング銘柄に対してコールを売りたくない場合は、チェックを外してから進めてください。

• 次に、ポートフォリオ全体に対する満期を選択する必要があります。必要であれば、それぞれの満期を後で変更することもできます。
• ドロップダウンから選択してください。
• 満期は最も近い月か最も近い四半期から選択できます。
• または、最も近い満期を選択してから、横のボックスの値を変更し、指定した日数で選択することもできます。
• 実勢株価のどのくらい上でオプションを売るかを決定します。通常、現在の株価からオプションが離れるほど、プレミアムが低くなります。

ツールはデフォルトで、所有する株式の100株ポジションごとにコントラクト1枚のショートポジションを建てますが、この欄の入力内容を変更することもできます。

• 次にメインウィンドウの上にある「オプションを読み込む」のボタンをクリックして、売るオプションを確認します。
• 選択したポートフォリオがアルファベット順にメインウィンドウに表示されます。
• コール・オプションのコラムに、上で選択した条件に一致するオプションの詳細が反映されます。
• このツールは、販売可能なオプションの母集団を提供します。
• それぞれのポジションは、メインウィンドウの右側にある鉛筆のアイコンをクリックして調整できます。
• こうすることで、オプションチェーンの画面で確認する選択肢を増やすことができます。
• 権利行使価格と月を選択する場合は、該当する行をクリックして、ツールが選択したものと置き換えることができます。
• OKをクリックしてオプション・チェーン画面を閉じます。変更内容は、メインウィンドウに反映されます。

ポートフォリオにある特定の銘柄のオプションを売りたくない場合は、関連する行のボックスのチェックを外してください。

条件を変更した場合は、「リストを更新」のボタンを使用して「コール・オプション」の 列の値を再入力します。

この段階で、「注文を作成」ボタンをクリックし、下の「注文」タブに入力することができます。

または、注文を作成にある注文タイプから選択することもできます。

注文は、成行と指値から選ぶことができます。指値注文を選択する場合は、指値価格を実勢のビッド価格より数ペニー上に設定できることにご注目ください。

すべて選択したら、「注文を作成」ボタンをクリックします。

注文は個別に発注することも、確認した後で「全て発注」ボタンで発注することもできます。

ツールのこの部分には、取引ログ、取引、ポートフォリオを表示するタブが並んでいることをご覧ください。

さらに変更したり作業を中断する場合は、「全て取消し」ボタンを使用します。「全て取消し」ボタンは取消をリクエストしますが、成行注文や約定性がある指値注文は通常即座に約定するため、取消できないことがあります。

過去に売ったコール・オプションについては、ロールオーバー・オプションのタブで近々到来する満期を確認し、適切な選択を行うことができます。指定のオプションを割り出してロールオーバーする注文を作成する場合は、同じようにツールを使用してください。

TWSユーザーガイド – オプションの売却とロールオーバー